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SFの偉大な金字塔である、『夏への扉』を読んでみる。 [Books]

 『夏への扉』。とてもいい小説だ。
 古い小説だが、とてもいい。
 一人でも多くの人に読んでもらいたい。
 とても自信を持って、多くの人にオススメできる本だ。

夏への扉

夏への扉

  • 作者: 福島 正実, ロバート・A・ハインライン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1979/05
  • メディア: 文庫


 主人公は、様々な困難に直面する。
 主人公は、愛と勇気を持って、希望を失うことなく、様々な試練に立ち向かってゆく。
 
 この小説においては、一匹のネコが、一つの重要な鍵を握ってもいる。
 ネコ好きの人にも、たまらないものがあると思う。

 この小説が発表された時代は、まだSFは、世間で広く認知されていなかったように感じる。
 
 『夏への扉』は、SFという枠を取り払ったとしても、とてもよい小説だ。

 SF的な舞台設定は、今現在の、ハリウッド映画や、国内ドラマ、小説などにおいて、
 何ら目新しいものではなくなってきている。
 しかし、この作品が発表された当時は、SF的設定は、「胡散臭い」ものと、世間からは見られていたのではないだろうか。
 
 この感動の物語は、SF的舞台設定など、もう、どうでもよくなるほどに、
 極めて感動的物語だ。

 
 山下達郎も、『夏への扉』を読んで、相当に感動したようだ。

ライド・オン・タイム

ライド・オン・タイム

  • アーティスト: 山下達郎, 吉田美奈子
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2002/02/14
  • メディア: CD


GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA

GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA

  • アーティスト: 山下達郎, 吉田美奈子
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 1997/06/04
  • メディア: CD


 この2つアルバムに、『夏への扉』というタイトルの曲が入っている。
 上記の、『ライド・オン・タイム』はCDであるが、まだLPレコードであったときには、
 B面最初の曲が、『夏への扉』だった。

 山下達郎は、今回紹介している小説、『夏への扉』を読んで、
 とても感動し、同タイトルの曲を作ったと聞いている。

 この小説、『夏への扉』に、相当な感銘を受けたがゆえに、
 同タイトルの曲を作り、『ライド・オン・タイム』B面の第一曲目にもし、
 "GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA"の5曲目にもしているのだろう。
 amazonの"GREATEST HITS! OF ・・・"のレビューでは、
 「『夏への扉』も最高にいいですね!」との意見も見られる。

 
 私は、小説を先に読んでいた。
 25年ほど前の話だ。
 当時の友人が、山下達郎フリークで、
 山下達郎の『夏への扉』を聴かせてくれた。
 これは、反則技だった。
 胸がいっぱいになる。
 涙がこぼれそうになる。
 ずるいぞ。こんなことで泣かされてたまるものか。。
 そう思いつつも、涙があふれそうになった。

 山下達郎の『夏への扉』が好きな人には、
 ハインラインの『夏への扉』を、読まれることを、強くオススメしたい。
 山下達郎の『夏への扉』を、100倍の感動とともに聴けるようになると思うからだ。
 

 私は、20年以上前に読んだ。
 その後、何度か読み返している。

 私は、私の身近でとても大切な人に、『夏への扉』を読んでもらった。
 彼女は、三度ほどこの本を読んだようだ。
 毎回、とても感動し、愛と勇気を補充できたようである。

 私は、とても大切な知人にも、この本を読んでもらった。
 彼女も、とても感動し、二回以上、この本を読んだようだ。
  
 この本を読んだ人には、山下達郎の『夏への扉』も聴いてもらいたい。

 ハインラインの『夏への扉』は、多くの人に読んでもらいたい一冊だ。

 ハインラインは、1998年に、亡くなられた。
 SF界を代表する作家のひとり。アイザック・アジモフ、アーサー・C・クラークと並んで、世界SF界の三大作家だ。

 ハインラインの『宇宙の戦士』は、ガンダムのモチーフにもなっている。
 また、同作品は、PCゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』にも、多大なる影響を与えていると思える。
 PCゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』は、高校生の青年と少女達が、命を賭けて、地球を守ろうとする話だ。下手なハリウッド映画よりも、遙かに良くできており、感動できる読み物になっていると思う。
 フルメタル・パニックに出てくる、「アーム・スレイブ」という、陸戦兵器の概念は、『宇宙の戦士』の発想そのままであり、それをより現代的に、具体化させた概念ともいえるかと思う。

宇宙の戦士

宇宙の戦士

  • 作者: 矢野 徹, ロバート・A・ハインライン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1979/09
  • メディア: 文庫

 多くの作品を残した、ハインライン。
 私は、学生の頃、夢中になって、彼の作品を読みあさった。
 社会人になっても、時折、彼の作品を読んだ。
 ハインラインの作品の9割以上は読んでいると思う。
 
 ハインラインの作品全てを、みなさまにオススメする気持ちはない。
 しかし、ハインラインの作品のなかで、『夏への扉』だけは、誰にでもオススメすることができる。

 ハインラインは、作品のなかで、社会のあり方などを多弁に語っている。
 人の生き方についても、示唆に富む言葉を、多く残している。

 ハインラインの言葉で、いつもよみがえってくる言葉がある。
 それは、人が笑うときに、その根底には、どうにもしようのないことへの、悲しみが必ず含まれているのだという言葉だ。
 人が笑うとき、深い悲しみがその根底に含まれていることは、確かに多い。
 そうでない、軽い笑いもある。
 しかし、笑わざるを得ない笑いの根底に、人としての深い悲しみが含まれていることは、確かに、とても多い。
 
 私は、ハインラインを全面的に、信頼し、信奉することはできない。
 しかし、彼の作品は、人として、大切な、様々なことを、私に教えてくれたように思っている。

 ハインライン。
 彼の作品のなかで、『夏への扉』だけは、誰にでも、自信を持ってオススメできる。 

 以下、2006年11月30日加筆。
-----『夏への扉』、裏表紙に掲載されている紹介文-----
 ぼくの飼っている猫のピートは、冬になると決まって夏への扉を探し始める。かれは、数多いドアのなかの、少なくともどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。そして1970年12月3日、かくいうぼくも夏への扉を探していた。あなたならどんな気持ちになるだろう? もし、最愛の恋人にはうらぎられ、仕事は取りあげられ生命から二番目の発明さえも騙しとられてしまったとしたら……。ぼくの心は12月の空同様に凍てついていたのだ! そんな時ぼくの心を捉えたのは、夜空にひときわ輝く <冷凍睡眠保険> のネオンサインだった! 巨匠ハインラインが描く感動の名作。
-----以上引用終了-----

 
 


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コメント 5

noric

山下達郎の音楽もいいですね。
by noric (2006-10-27 20:15) 

旅人J

今日、久しぶりに、山下達郎の『夏への扉』を聴きました。
グッと来てしまいました。
ライド・オン・タイム、2000トンの雨も聴きました。
ライド・オン・タイムで、思わず踊ってしまいました。
by 旅人J (2006-10-28 02:32) 

nico☆

読書、音楽・・・。
秋の夜長に、目と耳をのんびりと預けるのもいいですね☆
by nico☆ (2006-10-29 20:01) 

さくら

私、この本読みました。とても素敵な話です。とても素敵な恋愛ものでもあると思います。
by さくら (2006-11-01 11:37) 

touristtrophy

この本一度読んでみたいですね。あと山下達郎の曲も聴いてみたいと
思いました。
by touristtrophy (2006-11-01 21:10) 

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