『綿の国星』という作品。 [Books]
三ヶ月ほど前に、大島弓子(著)の『綿の国星』を、読んだ。
私にとっては、20数年ぶりに、この作品を読んだことになる。
この作品は、カテゴリーとしては、「少女コミック」、ということになるのだろうか。
動物ファンタジーともいえるかも知れないが、多くの人は、この作品を、「猫の姿を借りて少女の内面を見事に描いた作品」と評しているようである。
物語は、捨てられた子猫が、悩み多き青年に拾われるところからはじまる。
青年と子猫の交流で、青年は癒され、道を見いだしてゆく。
また主人公の、「諏訪野チビ猫」も、日々学び、成長してゆく。
新書サイズの方は、現在、出版されていないようであるが、
以下の3作品であれば、文庫サイズよりも大きなサイズで読めるのかも知れない。
私が、初めに、『綿の国星』を、どのような経緯で読むことになったのか、今は、もうはっきりとした記憶がない。
私には、ネコに対する思い入れがかなりあるので、それで、多少読みかじっていたような気がする。
『綿の国星』という作品全体を読むことになったのは、当時おつきあいしていた女性の影響が強いのかも知れない。彼女が持っていた、『綿の国星』全巻を、読ませてもらったのかも知れない。今は、もう、そのあたりの記憶が、はっきりしない。
ただ、とてもはっきりと記憶に残っているのは、彼女のお気に入りのアルバムを何度も聞かされているうちに、私も、そのアルバムが、かなり好きになったということだ。
久しぶりに、『綿の国星』を読んで、このCDをどうしても、再び聴きたくなり、手に入れた。
20数年前に、何度も、何度も聞いていた曲を、今の私が聴いてみるという経験は、なかなかに不思議な感覚を呼び起こされるものがあった。
このアルバムは、ディスク:1の方は、独特の雰囲気のあるポップス系の曲になっている。
もしも、私の記憶が正しければ、20数年前の発売当初は、disk1が独立したアルバムとして売られていたのではないかという気がする。
Disk1は、以下のような構成になっている。
1. ねむれない夜
2. 夏の来る日
3. ベティさん
4. ひぐらし
5. 海にいるのは
6. 舞台袖の天使
7. マジック
8. ラスト・ヒンデンブルグ
9. 綿の国星
10. ぐみ
どの曲も、『綿の国星』の世界をうまくあらわしていると思う。
20数年前に、本当に、数え切れないほど、何度も、それらの曲を聴かされたので、各々の曲名を読むだけで、各々の曲が浮かんできて、何とも切ないような、思い出深い感覚がよみがえってくる。
このCDの説明を読むと、全曲、原作者である大島弓子の作詞であるとのことだ。
Disk2の方は、「84年春に公開された劇場版の音楽集(初CD化)のカップリング。劇場版のメイン・テーマは当時人気絶頂だったリチャード・クレイダーマンがピアノを弾き、主題歌はちび猫役の冨永ミーナ」とのことである。
劇場版アニメは、92分の作品で、2004年に、DVD化されて発売されているようだ。
DVDというメディアが登場して、過去の名作の数々が、再び、視聴できるようになったのは、とても嬉しい。DVDは、VHSテープに比べて、場所も取らず、劣化も少ない。
この劇場版アニメのできも、かなり評価が高いようである。
声優さんに、冨永み~な、野沢那智さんらの名前が見えるのも懐かしい。
野沢那智さんの深夜ラジオの番組を、若い頃の私は、よく聞いていたような記憶がある。
以下、より『綿の国星』の世界にひたりたい方のためのリンクを掲載申し上げる。
綿の国星 ちび猫 ビネットフィギュア ( PVC塗装済み 完成品 )
- 出版社/メーカー: ビーグル
- メディア: おもちゃ&ホビー
『綿の国星』という作品が、この世に生まれて、20年あまりが過ぎているというのに、これだけの関連書籍、音楽、劇場版アニメなどを新品で手に入れられるというのは、ちょっと驚きである。
それだけ、『綿の国星』が、多くの人の心に、染み入ってくるよい作品であるということなのだろうと思う。
うちのブログにご訪問ありがとうございました。
(マリみて占いの記事のときですw)
綿の国星もよいですねー。
よくH.O.T(萩尾望都、大島弓子、竹宮恵子)といわれますが、SF色のつよい他の二人に比べて、あくまで大島作品は女の子のための少女漫画という線を守っていて、きっと多くの少女たちが安心して夢にひたれたのではないかと思っています。
by Medium (2006-11-24 19:17)
旅人さん、こんばんわ。
昔お付き合いしていた彼女さんが読まれていた本なのですね(^-^)
私も、昔の彼が読んでいたものを、一緒に読んだ記憶があります。
でもでも、恋が終わると同時に本の続きが読めなくなってしまって
完結しなかった本が・・・ なんだったかなー(笑)
by かな (2006-11-24 20:08)
だいぶ前にアニメで見たような気がします。
でも リチャード・クレイダーマンがアルバムを作曲していたとは・・・.. リチャード・クレイダーマンの曲は大好きで、よく聴いていました。
また聴いてみたくなりました(#^.^#)
by (2006-11-25 11:43)
旅人さんの「思い出」がこもった本であり音楽なのですね。わたしもねこ好きですから、読んでみたいような気もします。
by (2006-11-25 15:31)
Mediumさん。こんばんは。
御訪問頂き、niceと、素敵なコメントをお書き下さり、とても感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
とても的確で、少女コミックの世界をよく理解してある方の、素敵な御意見として拝読させて頂きました。
とても、感謝です。
by 旅人J (2006-11-25 21:20)
かなさん。こんばんは。
ちょっと、ほろ苦めのコメントをありがとうございます。(笑)
かなさんも、おつきあいしている人からの影響で、一部を読まれていたのですねー。
この作品は、極めて感動できるというよりは、ほわぁぁんと、くるというか、霧雨が静かに心に染み入るような感じがあると、私は感じています。
by 旅人J (2006-11-25 21:27)
yu-to さん。こんばんは。
仰られるとおり、音楽は、作品を思い出深く彩ってくれますね。
リチャード・クレーダーマンもいいですよねー。
by 旅人J (2006-11-25 21:30)
cocoa051さま。いつもありがとうございます。
cocoa051さまも、ネコ好きでいらっしゃるのですね。
うちには、シェルティがいたときもありまして、その子も、とてもいい子でした。
とはいうものの、やはり、ネコは、見ていて飽きないというか、とても素敵な生き物だなと思います。
by 旅人J (2006-11-25 21:33)
とても読んでみたくなりました。
by (2006-11-26 17:34)
ちえともさん。こんばんは。
ありがとうございます。
是非、読んでみて下さい。とても、いい作品だと思います。
by 旅人J (2006-11-26 20:56)
70年代末から80年代にかけて、アニメ映画は私の宝物で、見た映画から精神的にすごーーい影響を受けました。この作品をテレビで見たのを覚えてまして、その当時の日本の街の原風景の一部になっちゃいました。今海外にいるので、youtubeでその断片でも見たいと思ったのですが、案外少ない。サーチエンジンにかけたらここに来ましたので、記念にコメント残します。
by madmax (2009-03-12 12:52)