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マツダ ロードスターに短時間試乗。 [car & bike]

 ロードスター。ユーノスの時代から、気になり続けているクルマだ。
 先日、短時間ながら、現在のロードスターの試乗をさせてもらえた。

 試乗できた時間は、15分程度。決められたコースをまわってくるという形だった。
 ディラーの責任者の方や、担当の方も、かなりのクルマ好きの方々で、色々な会話も有意義で心地よい時間となった。また、とてもご親切でもあり、後日、違う仕様の試乗車を試してみませんかというお誘いも下さった。
 私がディーラーを訪問できたときに試乗車として用意されていたロードスターは、2000cc、6AT、ソフトトップ仕様だった。

 試乗は妻とともに行った。
 インテリアは、タイトであるけれども、スポーツカーらしい、気持ちがビシッとするような、いい意味での緊張感が感じられるような雰囲気で、心地よさを感じられた。

 用意されていたトランスミッションは、6段ATだったわけだが、これはこれでありだとは思えた。
 とはいうものの、ダブル・クラッチと、ヒール・アンド・トーを駆使して、クルマとの一体感を味わいたいという気持ちにはなった。

 パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)は魅力的にみえる。
 ソフトトップの操作性も悪くなかった。試乗の途中で、閉めてみたり、開けてみたりしたが、クルマから降りることなく、トップの上げ下げが可能だった。それは、妻がナビシートから手伝ってくれたお陰もあるのかもしれない。
 オープンにしても、風の巻き込みに対する配慮が行き届いているせいか、無用に風にもてあそばれる感覚はない。これには、三角窓と、バックミラー、そしてシートの後ろにあるメッシュ状の板が貢献しているのだろう。オープンで走ることが、かなり心地よい。突然の雨がやってきても、すぐにクローズドボディの状態に変身できる。
 私のようなソフトトップ未経験者にとっては、それに対する「大丈夫かな」という心配の気持ちがいつもつきまといそうな気がする。実際のところ、松任谷正隆氏は、ソフトトップをナイフで切り裂かれた経験があるという。私が訪ねたディラーの責任者の方は、やはりソフトトップに、火のついたタバコをのせられて、焼けこげ跡を付けられたという経験をされているというお話しだった。
 
 エンジンのトルク感やパワフルさは充分だと思えた。
 これだけの力があるエンジンが載っていて、ボディはかなりコンパクトであるというのは、とても美点であると思える。
 グランツーリスモ的なクルマはそれなりの大きさがあってもいいと思えるが、コンパクトさと軽量さは、スポーツカーにとって、ある意味「命」ともいえると思っている。この点から見ると、このロードスターには、かなりの高得点をあげたくなる。
 ハンドリングは、15分程度の試乗であったので、限られたことしかわからないが、進路変更などは、クワックワッとこなしてくれる。かなりスポーツカーらしいしっかりとしていながら素早い挙動だ。しかも、前記のごとく、ボディの小ささが効いて、一般公道上で、アウト・イン・アウトなども楽しめるだろう。
 サスペンションはさすが現代の設計と思えた。かなりグリップ力がしっかりしている。
 二回ほど、一昔前のクルマであればドリフトに持ち込めるような状況があったので、その状況に持ち込もうとしたのだが、「おお」であった。←言葉足らずだが、なぜ「おお」なのかと説明申し上げると、「こういう状況だと、ドリフト状態になるはずだ」と思うだけの状態を作っても、ギリギリグリップを保ってくれたということだ。短い試乗時間だったので、二回のトライができただけで、ドリフト状態に持ち込めるような状況は得られなかった。
 これからいえることは、かなり、もともとのグリップ力が高く、低レベルでのドリフトという下品さはなく、ドリフト状態に持ち込むためには、それなりの緊迫感をもってコントロールすることを求められるであろうということで、そういう意味において、神経を研ぎ澄まされることを要求されること自体は、スポーツカーとして心地よいモノだといえる。
 ごく短時間の試乗であるので、決めつけることはできないのだが、このロードスターのハンドリングは、かなり好ましくもある。そして、小さなボディもとても好ましい。しかしながら、サスペンションの味付けに対し、やや古風な感じを受けた。何と表現すればいいのか、もっこりした感じというのか、なんだか、やや古風な感じなのである。この感覚は、所有してみて、好きになれるかもしれないし、あまり好きになれないかもしれない。こればかりは、一ヶ月とか、一年つきあってみないとわからないと思える。
 
 車体の剛性感は、もう少しあってもいいと思えた。しかし、その魅力を損なうほどヤワではないと感じる。

 私と妻は、試乗を終えて、かなりこのクルマが気に入った。
 かなり気に入って、かなり手に入れたいという気持ちも湧くのだが、ひとつだけ私達が、躊躇してしまう点があった。それは、エンジンの「色気」がないということだ。悪いエンジンではない。トルクもパワーもしっかり出ている。しかし、「色気」がないのが寂しい。逆にいうと、クルマ全体として相当に魅力的であるので、それにふさわしい、エンジンのセクシーさとか、緻密さとか、うあんっと吹け上がる特別な感覚みたいなモノが欲しくなってしまうのだと思える。
 このエンジンの「色気」が欲しいということに関しては、同様の感覚を持たれているジャーナリストの方の文章を読んだような気もするが、ひとつの原因として、いま、私達が所有しているクルマのエンジンが、あまりに魅力的すぎるのだという気もする。
 ちなみに、私達が乗っているクルマは、スープラのシャシー(たぶん)に、セルシオの4000ccが載っている。この組み合わせは相当に気持ちいいのだ。極めて精密にまわるエンジン。加速感にたまらない魅力がある。
 1UZ-FE型V8・DOHC・4000cc(260ps)。本当に、とても魅力的なエンジンだ。米国では、LEXUS SC400。日本では、ソアラZ30系-4.0GTリミテッド。かなり古いクルマだが、かなり魅力的なクルマであり続けている。


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chi-

ハードトップのロードスターは、まだ乗ったことがありません。
かなり感じ違うんでしょうか(・・?
by chi- (2007-09-12 18:56) 

旅人J

chi- さんこんばんは。カーグラフィックTVで、ハードトップ版はわずかに剛性が上がっている感じがするといっていたような、微かな記憶があります。ごめんなさい。ちゃんと覚えていないです。その番組の録画がみつかったら、そういってたかどうか確かめてみます。
by 旅人J (2007-09-12 21:53) 

ことしで5年目のレガシーB4なので、そろそろ新車の購入を考えています。
マツダのロードスターもカッコいいですね。
by (2007-09-13 16:03) 

旅人J

cocoa051 さん。おはようございます。
レガシーB4。いいクルマですね。
新しいクルマを乗り継ぐのも、賢い選択肢ですね。
by 旅人J (2007-09-14 10:45) 

旅人J

 パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)について、カーグラフィックの編集部の中の評判では、車体の剛性感は多少上がるものの、パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)をあげると、重心が上がる感じがかなりするということで、今ひとつ評価が高くないようです。スポーツカーにとって重心が低く、車重が軽いというのは大切な要素ですものね。
by 旅人J (2007-09-17 16:37) 

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